不動産の売買時には、土地の測量や登記のために「土地家屋調査士」に依頼することになります。
その際、多くの方が土地家屋調査士の費用を気にされます。
あらかじめ相場感を知っておけば契約の際に慌てずに済むため、どのようなことにどのくらいのお金が必要になるのかを、確認しておきましょう。
この記事では、土地家屋調査士に依頼する際の費用について、状況別の相場や概算、費用に影響する要因、そして土地家屋調査士に依頼する際の注意点などについて解説します。

土地家屋調査士は、不動産に関わるさまざまな調査や手続きを行う専門家です。
測量や登記など、土地家屋調査士への依頼は「土地を売るとき」と「建物を建てるとき」の2つのパターンに分かれ、費用相場が変わります。
ここでは一般的な30坪程度の戸建てを例にして、費用相場を紹介します。
なお、土地家屋調査士については、以下の記事で仕事内容やいつ依頼すべきかなどを解説しています。
土地を売る際には、どこからどこまでが敷地かを確定する「境界確定測量」を行わなければなりません。一般的な30坪くらいの土地であった場合、費用相場は40〜100万円です。
費用に幅があるのは、以下の条件によっては費用が変化するためです。
ここでの例は「30坪ほどの一般住宅の敷地」ですが、もし土地が広大であれば、売却時には土地家屋調査士への調査費用が数百万円以上かかる場合もあります。
以下の記事で、境界確定とは何か、境界確定をする理由や作業の流れなどについて解説しています。
確定測量の工事内容と流れ、概算費用の一例を表にしました。前述したように、極端に面積が広い場合や隣地が多い場合などは費用が高くなるため、これはあくまでも参考例としてください。
| 作業名 | 作業内容 | 費用目安 |
| 事前調査 | 公図・地積測量図などの確認所有権関係の確認事前現地調査 など | 6万円~ |
| 測量 | 現地測量境界標確定 など | 12万円~ |
| 書類作成 | 不動産調査報告書測量図 など | 3万円~ |
| 立会調査 | 隣人立会いの下で境界線の確認境界確認書作成 | 2万円~※民地境界の場合 |
| 登記 | 土地地積更正登記 | 6万円~ |
正式な費用については必ず見積りで確認しましょう。
一般的な一軒家を新築した際に必要となる「建物表題登記」は、8〜10万円が相場です。
家を建てる際、まずは建築士が建築基準法に基づいて建物の面積を算出して図面を作成します。そして建物が完成すると、今度は土地家屋調査士が不動産登記法に基づいた形でその図面を引きなおし、登記申請します。8〜10万円はその際に必要となる費用です。
なお、見積金額に影響する要素には「現地と事務所の距離」があります。

土地家屋調査士への報酬金額は、さまざまなことが影響して増減します。以下、それぞれの業務別に、どのような要因があるのかについてみていきましょう。
調査業務とはその名の通り、調査に関する仕事です。登記所や役所にある資料を集め、現地で周囲の状況を確認し、隣地に何筆あるのか、前面道路はどこが所有しているのか、などについて調査します。
調査対象は、依頼された1筆の土地のみならず、その土地の境界に触れるすべてが対象です。そのため、隣地が多かったり、全部管理者が異なる道路に何方向も面していたりすると、その分調査費用がかかります。
測量業務とは、現地にて実際の土地を測量することを指します。
必要となる費用は、測量する土地の面積や境界標の数、基準点の設置の有無によって変化します。「基準点」とは地球上の位置や高さが正確に測定された点で、地図の作成や各種測量の基準として使用されるものです。
また、隣地の所有者との立ち合いが必要かどうかによっても金額は変わります。
以下の記事で、土地測量についてその種類や目的などを解説しています。
土地家屋調査士は、依頼主の代理で登記手続きができます。扱うのは登記記録の中の「表題部」と呼ばれる部分です。
土地や建物の登記には複数の種類があり、それぞれの登記目的に応じて必要な調査や用意する書類が異なるため、その内容によって金額が変化します。
調査や測量を実施するのが、どの地域かということも、費用が変わる原因です。
日本の不動産は地域ごとに習慣があり、役所での書類や手続き方法も異なることがあります。たとえば、A県では道路境界の測量は役所が費用を持って専門業者に委託してくれるのに、B県では自分たちで測量しなければならない、などの違いがあるのです。
また、都会と地方では土地の単価も異なるため、費用にも大きく影響します。概ね都会になるにつれて、報酬は高くなると考えてください。ただし、田舎で土地が安いからといって報酬が安くなるとは限りません。土地家屋調査士の数が少ない地域では、土地家屋調査士の存在価値が高いため、費用も高くなる傾向にあります。
そのような行政上の違いもあるため、適切な見積りを出せる「地元の習慣を熟知した土地家屋調査士」に依頼することをおすすめします。

土地家屋調査士へ依頼する際の注意点を確認しましょう。
土地家屋調査士への費用は、支払う人が法律で定められているわけではありません。そのため、売主が払ってもいいですし、買主が払ってもいいです。
しかし、一般的には売主が費用を負担します。これは基本的に、土地家屋調査士へ依頼するのが売主であるためです。
土地の分筆に関しては、家族への分筆か他人への売却かによって負担者が変わります。相続や子どもへの宅地転用が目的の場合は、誰が費用を負担するかについて、当事者同士で話し合うことをおすすめします。
土地家屋調査士は測量のプロであるため、測量の目的を伝えれば必要な測量を提供してくれます。ただし、依頼内容が明確でない場合、不必要な追加の測量がでてしまうこともあるでしょう。
土地の条件によっては手間や難易度が大きく変化するため、不要なトラブルや追加費用の発生防止には、測量範囲や契約内容を明確にしておくことがとても大切です。
契約書には、キャンセルやトラブル発生に関しての項目が必ず記載されています。法律用語は難しいため、意味がわかりにくいからとそのままにしてしまう方がいらっしゃるのですが、契約前には書面に不明点がないかを確認し、もしもあれば必ず業者に質問しましょう。
すべての項目に納得・合意するまで、安易に契約することは避けてください。
土地家屋調査士の費用について、どのようなことにどれくらいのお金がかかるのかを解説しました。
不動産登記については、一般の人が自力で行うことも可能です。ただし労基申請はチェックが厳しいうえに、少しでも漏れやミスがあればやり直しとなり、時間と手間がかかってしまうことになりかねません。
また、測量に関しては、専門家以外は不可能です。そのため、最初から専門家に依頼すると決める方がスムーズに進み、結果として費用と手間を抑えることにもつながります。
南司法行政測量事務所には、司法書士・行政書士・土地家屋調査士が常勤しています。創業60年以上の豊富な経験とノウハウを持っており、お客様にお手間を取らせない「ワンストップサービス」が提供可能です。土地の測量や不動産登記、遺言、相続などについて常時ご相談を承っておりますので、不安や心配を抱えていらっしゃる方は、ぜひ一度お問い合わせください。
土地測量や不動産登記に関する具体的なサポート内容については、南司法行政測量事務所の「不動産登記業務のご案内ページ」までどうぞ。

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