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不動産登記に関する費用を解説! 登記が必要な理由と費用の内訳

土地や家など不動産を購入したときに発生する手続きのひとつが「不動産登記」です。登記とは不動産の場所や面積、所有者、権利が誰にあるのかを公の帳簿に記録する行為を指します。


この不動産登記には費用がかかりますが、思ったよりも高額であったと驚く方が少なくありません。理由としては、一般的に数十万円ほどですが、場合によっては100万円近くなることもあるからです。


この記事では、不動産登記の費用について解説します。なぜ不動産には登記が必要なのか、そして不動産登記にかかる費用の内訳などについて基本的なことを説明しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

不動産登記が必要な理由

まず、なぜ不動産を購入したら登記が必要になるのかについて説明します。


前述したように、不動産登記とは、土地や建物の所有者を法務局に登録する手続きのことです。登記することで、購入した不動産は自分のものであると公的に証明できるようになります。つまり、嫌がらせや誤解によって、他の誰かが「この土地(家)は自分のものだ」と主張できなくなるのです。


登記記録は「表題部」と「権利部」の2つに分かれており、表題部には物件の面積や住所などの物理的な状況が、そして権利部には所有権や所有権以外の権利について書かれています。


表題部の登記は義務付けられているため、所有権を取得した日(新築の場合は完成日)から1カ月以内に登記を済ませる必要があります。ただし、登録免許税と呼ばれる費用はかかりません。


一方、権利部の方に登記義務はありませんが、こちらに「誰がこの物件の所有者か」が表記されるため、トラブル防止のためにも登記はしておきましょう。なお、権利部の登記には登録免許税がかかります。

戸建てとマンションで登記の異なる点

家の種類には戸建てとマンションがあります。


戸建ての場合は、土地と建物を別々に登記する必要があります。


一方、マンションは同じ土地をそこに住む人全員で分け合っている状態であるため、登記はマンションの建物(部屋)のみです。


マンションの土地は「敷地権」が設定されており、個人での売買はできません。

不動産登記にかかる費用の内訳

不動産の登記にかかる費用の内訳をみていきましょう。


一般的に、登記は不動産屋が紹介する専門家が手続きします。登記にかかる費用は住宅購入時の諸費用の中に含まれるため、何にどのくらいのお金がかかっているのかを知らない方も多いでしょう。


主にお金がかかるのは、以下の3つです。

  • 登録免許税
  • 登記手数料
  • 専門家への報酬

登録免許税

登録免許税とは、登記や許認可の際に国へ納める税金です。金額は登記の種類や不動産の固定資産税評価額を基にして計算されるため、物件によって異なります。


計算方法は「登録免許税率×不動産の固定資産税評価額」です。以下に、不動産登記の種類と計算式、どのような場合にかかるかを表にしました。

登記の種類計算式場合
土地の所有権移転登記固定資産税評価額×1.5%土地購入時
建物の所有権移転登記固定資産税評価額×2.0%中古の建物購入時
建物の所有権保存登記固定資産税評価額×0.4%新築の建物購入時
抵当権設定登記融資金額×0.4%住宅ローン借入時
相続登記固定資産税評価額×0.4%土地や建物の相続時


なお「固定資産税評価額」とは、固定資産税額の基準となる価格を指します。土地は地価公示価格の約7割、建物は再建築価格の5割から7割、もしくは新築工事費用の5割から6割が目安です。


※新築の建物で固定資産税評価額がつけられていない場合は、法務局が定める価格によって求める。

計算例

【例1】

土地が2,000万円、建物が1,000万円で新築、合計3,000万円を全額住宅ローンで購入した場合の登録免許税の場合です。

①土地の所有権移転登記額

(2,000万円×0.7)×1.5%=210,000円

②建物の所有権保存登記額

(1,000万円×0.6)×0.4%=24,000円

③抵当権設定登記額

3,000万円×0.4%=120,000円

①+②+③=424,000円


【例2】

固定資産税評価額が3000万円の土地を購入し、所有権移転登記をした場合です。この場合は固定資産税評価額がわかっているので、単純に税率をかけます。

3,000万円×1.5%=45万円


【例3】

固定資産税評価額が1,000万円の土地を相続で取得し、所有権移転登記をした場合です。こちらも固定資産税評価額がわかっているため、単純に税率をかけましょう。

1,000万円×0.4%=4万円

固定資産税評価額を知りたいときは

不動産購入の前に固定資産税評価額を知りたいときには、不動産屋や建築会社に相談しましょう。土地や建物の目安を教えてくれます。


また、所有者が知りたいときには、固定資産評価証明書や役所の台帳を見ると確認可能です。

登記手数料

登記時に必要な手数料は法務局に支払いますが、全体で5,000円程度で済みます。その内訳は以下の通りです。

種類費用備考
登記事項証明書600円オンライン請求可能
・送付500円
・窓口交付480円
登記事項要約書の交付・登記簿等閲覧450円
証明450円
地図情報450円オンライン請求可能
・送付450円
印鑑証明書450円オンライン請求可能
・送付410円
・窓口交付390円
筆界特定・筆界特定書の写し550円
・図面の写し450円
・手続記録の閲覧400円
登記識別情報に関する証明300円オンライン請求可能
・交付300円
本支店一括登記申請300円



筆界特定(境界特定)については、以下の記事で目的や理由、流れなどについて解説しています。

専門家への報酬

登記の専門家は、土地家屋調査士や司法書士です。必要となる費用は専門家や事務所によって異なりますので、目安を紹介します。

土地家屋調査士:15~20万円程度

土地家屋調査士とは、土地や建物の測量を行い、その結果を代理で登記書類作成と申請を行う専門家です。


担当するのは登記の表題部分で、個人が依頼するときは主に一戸建てを新築したときになります(マンションは基本的に施工会社が行う)。


また、相続による土地の分割や隣地との土地の境界を調査してもらう際には、30万円以上かかるケースもあります。


土地家屋調査士についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

司法書士:2~15万円程度(内容による)

司法書士は登記に必要な書類作成と申請を代理で行う法律の専門家です。報酬額は司法書士が自由に決められるため、依頼する相手によって金額が大きく変化します。


依頼前にはできるだけ複数の司法書士に相談して、契約内容や費用を比較するようにしましょう。

不動産登記を自力ですべきかどうか

登記は自力でも可能です。その場合は専門家への報酬がなくなるため、費用を大きく抑えられることになります。


ただし、書類の収集から記入まで自分で行うと、不慣れであるため非常に時間がかかることが予想されます。また住宅ローンを使う方は、確実に不動産を担保としたい金融機関からの承諾を得られない可能性もあるでしょう。なぜなら、登記にミスがあれば、抵当権設定登記ができないからです。


結論としては、住宅ローンを利用する方は、専門家への依頼をおすすめします。しかし、住宅ローンを利用しない場合や相続による所有権移転登記、住宅ローン完済時の抵当権抹消登記などは、自力で行う方も珍しくありません。

不動産登記費用は必要経費と考えよう

登記は本来、自分で手続きできるものです。ただし、事実上、ほとんどの方は必要経費と考え、確実を期すために専門家へ依頼しています。


南司法行政測量事務所には、司法書士・土地家屋調査士が在籍しています。不動産登記や相続、遺言、土地測量などについてお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

コラム監修者

南昌樹
南昌樹南司法行政測量事務所 所長
土地家屋調査士・司法書士・行政書士3つの資格保持者。1993年(平成5年)に司法書士登録後、30年以上にわたり相続・登記を担当し、96年(平成8年)に行政書士・土地家屋調査士も取得。富山県司法書士会副会長を4期8年歴任し、創業60余年の南司法行政測量事務所を率いる。
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