土地を測量する仕事は2つあり、ひとつが「土地家屋調査士」、そしてもうひとつが「測量士」です。
似たような業務内容だと思っていらっしゃる方も多いのですが、実は両者には異なる点がたくさんあります。
そこでこの記事では、土地家屋調査士と測量士の違いについてさまざまな項目を解説します。それぞれの役割や業務内容について、理解を深めるための参考にしてください。
土地測量が何かについては、以下の記事で詳しく解説しています。

最初に、土地家屋調査士と測量士の違いを表にしてみました。資格や役割、労働時間の目安など、基本的な情報を確認していきましょう。
| 土地家屋調査士 | 測量士 | |
| 資格 | 国家資格 | 国家資格 |
| 所轄 | 法務省 | 国土交通省 |
| 測量の種類 | 一筆地測量表示に関する登記 | 公共測量 |
| 測量の目的 | 境界の確認復現況地物の把握状況把握 | 土地を正確に測る |
| 専門部分 | 不動産登記登記に関する土地や建物の測量と調査境界確認 | 測量全般地積測量 |
| 業務対象 | 民間業務 | 主に公共業務 |
| 主な依頼主 | 一般の土地所有者 | 国や都道府県、市区町村など |
| 主な関連法律 | 不動産登記法民法土地家屋調査士法 | 測量法 |
| 年収目安 | 約760万円 | 約500万円 |
| 就業者数 | 約24,500人 | 約263,900人 |
| 有効求人倍率 | 0.94 | 4.1 |
両者とも国家資格ではありますが、所轄以下は異なっています。なお、就業者数は土地家屋調査士に対し、測量士はその10倍ほどもいる結果となっているため、数で言えば圧倒的多数なのは測量士です。
2つの職業の最も大きな違いは「登記ができるかどうか」です。
土地家屋調査士は登記業務ができますが、測量士はできません。しかしながら、土地家屋調査士は「登記が目的ではない測量」はできません。そのため、お互いの業務が別のものだと考えてください。
認識としては、土地家屋調査士は登記のプロであり、測量士は測量のプロである、となります。

土地の測量が必要になったとき、土地家屋調査士に依頼するべきか、それとも測量士に依頼するべきか迷う方も多いでしょう。実は、目的によって依頼すべき相手が異なります。
土地の境界を明確にしたい場合や、分筆や合筆などの登記手続きが必要な場合は、土地家屋調査士に依頼しましょう。土地家屋調査士は不動産登記に関する専門知識を持ち、法務局に提出する書類の作成や代理申請も行えます。
また、土地の境界をめぐるトラブルが起きそうな場合にも、土地家屋調査士が立ち会うことで第三者としての立場から法的な根拠に基づいた測量ができ、安心です。
なお、土地家屋調査士については以下の記事で仕事内容などを詳しく解説していますので、ご覧ください。
一方、国や自治体が発注する公共事業に関連した測量や大規模な地形測量などは、測量士の担当です。また、登記を伴わない位置測量や面積計測など、測量そのものが目的の場合も測量士が対応できます。
ただし、民間の土地所有者が測量を依頼する場合は、目的を明確にしたうえで、土地家屋調査士に相談するほうがスムーズなケースが多くなるでしょう。

土地に関する手続きはそう何度も経験することではないため、「どう進めればいいかわからない」「誰に頼めばいいの?」と迷う方が少なくありません。
ここでは、実際によくあるご相談をQ&A形式でご紹介します。
A. 土地家屋調査士が現地測量や資料調査を行い、境界の確認・確定をサポートします。
必要に応じて隣地所有者との立会いや、境界確認書の作成まで対応可能です。境界を明確にしておくことで、トラブル防止にもつながります。
A. 相続に伴って土地を分けるには「分筆登記」と正確な測量が必要です。
土地家屋調査士が、測量から分筆登記の申請まで一括で対応します。複数人で土地を分けたい場合や、一部を売却したい場合もスムーズに進められます。
A. 登記内容と現況にズレがある場合は、登記の修正が必要です。
土地家屋調査士が現況調査・測量を行い、正確な情報に基づいた表示登記の変更をサポートします。売却前に登記を整えることは、スムーズな取引にとって大変重要です。
A. 南司法行政測量事務所では、土地家屋調査士と行政書士の資格を活かし、測量から登記・許認可まで一貫して対応可能です。
相続、売却、境界確定、農地転用など幅広いご相談に応じています。お客様の状況を丁寧にお伺いし、最適な手続きをご案内しますので、まずはお気軽にご相談ください。
A. 境界や面積に不安がある場合は、できるだけ早めのご相談がおすすめです。
とくに、土地を売買・相続・分筆する前や、建物の建て替え・農地転用を検討しているときは、事前に測量や登記の準備が必要になることがあります。
「まだ具体的な予定は決まっていないけど、将来的に動くかもしれない」という段階でも、事前にご相談いただくことで、余裕を持ったスケジュールと費用の把握が可能になります。
以下は、土地家屋調査士と関連が深い資格の代表的なものです。それぞれがどのような職業であるか、どの部分が関係しているのかについて説明します。
行政書士は行政書士法に基づく国家資格者で、行政手続きを専門とする法律家のことです。依頼者に代わり、官公署に提出する許認可申請の書類などの作成や手続きを行い、相談にも応じます。
土地家屋調査士とは民法の試験内容がかぶっているため、その知識はどちらの試験でも活かせます。たとえば相続や農地転用などの仕事を行政書士として請け負う際に、土地家屋調査士の資格を持っていると測量から登記までも自分で対応できるようになります。
司法書士は、法務局や裁判所などに提出する書類の作成や手続きを行う法律事務の専門家です。
登記業務に関しては、司法書士のみが独占的に行える「権利登記」があり、さらに「表示登記」を担当する土地家屋調査士の資格も取っていると、ひとりで登記のすべてを行えるようになります。
建築士は、建築基準法に基づいて建築物の設計・工事監督をする国家資格者です。
1級建築士か2級建築士を取得していると、土地家屋調査士の午前試験が免除されます。また、1級・2級建築士と土地家屋調査士の資格を両方持っていると、自分で設計した建物を自分で登記までできるようになり、顧客に対して大きなメリットを提供できます。
宅建士は、宅地建物取引業法に基づいて公正な不動産取引をする国家資格者で、不動産取引の専門家です。契約前の重要事項説明書や契約書の記名業務などを行います。
宅建士の試験では民法の科目が出題されますが、その部分が土地家屋調査士の試験に活かせます。不動産売買に関わる際に、土地家屋調査士の資格も持っていると、土地の分筆登記が自分でできるようになるため、とても便利です。
土地家屋調査士と測量士はどちらも土地の測量に関わる国家資格ですが、業務の目的や対応できる範囲には明確な違いがあります。特に、登記に関わる手続きを行えるかどうかは、依頼先を選ぶうえで重要なポイントです。
測量の依頼時には「何のために測量が必要なのか」を明確にし、目的に応じた資格者に相談するようにしましょう。
南司法行政測量事務所では、土地家屋調査士と行政書士のダブルライセンスを活かし、測量・登記・許認可申請などを一括して対応しています。相続や土地の分筆、農地転用など、さまざまなケースに対応できる体制が整っており、地元密着の丁寧な対応にも定評があります。
土地の測量や登記でお困りの際は、まずは南司法行政測量事務所にお気軽にご相談ください。
土地測量や不動産登記に関する具体的なサポート内容については、南司法行政測量事務所の「不動産登記業務のご案内ページ」までどうぞ。

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